さる5月2日〜5月6日に国際フラワーエッセンスコンファレンスが開催され、多くの方が参加し、調和に満ちたエネルギーのもとで無事終了しました。FESのリチャード・キャッツさんとパトリシア・カミンスキーさんは、直接は参加されませんでしたが、開催に向けて参加者とプラクティショナーへメッセージを寄せて下さいました。コンファレンスは終了しましたが、彼らのメッセージは同時に参加されなかった日本でフラワーエッセンスの普及に専心しているプラクティショナーの皆さんへのメッセージでもありますので、ここに掲載することになりました。

フラワーエッセンス普及協会
代表 鵜飼三十世




FESからの手紙

2014年4月27日


 国際フラワーエッセンスコンファレンスの参加者の皆様に、心よりご挨拶申し上げます。私たちは、直接的にはその場に参加できませんが、スピリットとして皆さんと共にあり、皆さんが“生命ある母なる地球とともに調和し共に生きる”というテーマを探求するために集まっておられることを知り、感動しました。

 現代のテクノロジーが発達した世界において生きている地球とともに働くと言うことは、彼女の究極的な変容が達成されるために地球が抱える苦しみや望みをともに担うと言うことでもあります。ここでまず、2011年3月の東日本大震災の後のこれまでの3年間に、地球と人類家族のために献身的に働いてきた日本に住む多くのセラピストの皆様に感謝の意を表したいと思います。バッチ博士が、第一次世界大戦とその後の大恐慌の時代にフラワーエッセンス・セラピーをはじめたように、日本のプラクティショナーたちもまた、ハートに耳を傾け、いにしえの神聖なる土地である日本と巨大な悲劇と苦しみに直面した人々を癒すために、花をもたらしました。何よりもまして、花の癒しの道は私たちに全ての苦しみは肉体を超えたところにあると言うことを教えています。悲しみ、ショック、喪失、怒り、恐れ、破棄、当惑、孤独感、無力感は、魂の状態であり、同時に体のアイデンティティーに影響を与えます。

 人間は、魂の次元なしでは完全に癒されることは出来ません。85年前にバッチ博士がフラワーエッセンスの素晴らしい、顕著な役割を証明しました。1930年代は、社会的にはファシズムとナチズムの勢力が大きくなり、世界は大変な貧困と、混乱と不況に苦しむ時代でした。バッチ博士がとった行動は、平和な土地に引っ込んで精神生活を送ったのではなく、苦しみの真ただ中に飛び込み素晴らしい貢献をしました。彼の大きな慈愛と受け入れる心は、花の言葉に耳を傾ける器となり、貴重なフラワーエッセンスの発展の礎となりました。

 これまでFES(Flower Essence Society)を通じてなされた地球レベルの活動において、洪水、地震、ハリケーン、戦争などその他の社会的不正義のなかにあって、フラワーエッセンスが驚くべき貢献をしてきたことを、私たちは何度も目撃してきました。私たちの仕事は、フラワーエッセンスをそういった場所に寄付するだけではなく、その苦しみの真ん中に深く入って奉仕するプラクティショナー達を育てることを行ってきました。そうすることにより、最も深い変容が可能となります。私たちはまた、フラワーエッセンスがショックや荒廃の初期の段階で使用される鎮静薬の働きだけをするのではなく、新しいレベルの意識や社会的な気づきの誕生を手伝うということを発見しました。バッチ博士が教えてくれたように、痛みや病気は私たちの本来の姿を見つけるための学びの機会なのです。そうして私たちは、個人的にも集合意識としても本来の自分自身へ戻り、真の霊的な運命へと導かれるのです。

 究極的にフラワーエッセンス・セラピーは、他者への慈愛ある奉仕の乗り物です。他の者への真実の気遣いをするということは、私たちはつながっている、私たちは人類としてひとつであると言うことを認識することです。この時代が壊れてしまっていると感じることは、それは、それを紡ぎ直し、ヒーリングを実践し、個人のアイデンティティーを、生きている地球の全体とつながっているより大きな自己の中に融合させて全体性を取り戻すという使命(ミッション)が与えられていることだと気づくことです。この祝福された仕事をすることによって私たちは、大きな精神的気づきに達します。地球上の全ての生きとし生けるものは“ひとつの神聖なからだ”を形成しているということを。時にはこのことの実現は遥か彼方にあるかのように見えます。しかし、私たちが物質の領域を超えたところの霊的な世界と魂の次元と現実の世界を全体の一部として捉えた時にのみ、新しい地球のビジョンへと進むことができ、そして全ての生命が“宇宙の中でひとつの振動する有機体”であることが事実となるのです。

 地球的な気候変動、汚染、天然資源の搾取、生態系の崩壊などが毎日のように人類を脅かしているにもかかわらず、単に複合的な技術や政治的方法でこれらの巨大な崩壊を解決できると思うかもしれません。しかし、近代の最も偉大な哲学者であり物理学者であるアルバート・アインシュタイン博士は、世界的な危機はどんなものであれより高いパラダイムに向かって動くことによって解決されなければならない、と述べています。ですから、それは単に複合的な知的な計画や複雑な技術という問題ではなく、新しい想像力とひらめきを見いだすことであり、そしてとりわけ私たちのハートの鼓動の中で脈動する母なる大地のハートを感じ取る能力なのです。私たちは、体の健康を切り離して人生を考えることが出来ませんが、それ以上に私たちの運命は地球の運命と切り離せないと言うことを知らなければなりません。私たち一人一人が、個人的に生命が脅かされる健康の診断書を与えられているかのように地球を癒すための緊急性を感じなければなりません。

 FESのリサーチ研究を通じて、ヒーリングには複数の段階があることが分かりました。それを、人間の魂の“メタフローラマップ”で表しています。FESのプラクティショナーたちは、個人のカルマと肉体の健康をさらに拡大した意識と結合性へとクライアントを導くようにトレーニングされます。最も高い段階とは、人間の現実と生きている地球が継ぎ目のないひとつの全体になったときです。フラワーエッセンスの真の癒しが行われたとき、様々なレベルの変容が生まれます。それは、外側の症状だけにとどまらず、集合的なカルマも含んだ個人のより深いレベルにおける意識の変化です。例えば大洪水で被害を受けたブラジルでの社会奉仕プログラムにおいて、フラワーエッセンスは災害直後の人々の絶望と落ち込みとその後に続く大きな個人の損失を癒しただけではありませんでした。ヒーリングがなされていくに従って、コミュニティの中にしっかりした自己責任と将来の災害に向けての管理の感覚が芽生えてきました。洪水は土壌の健康と関係があること、樹木を植えること、とくに森を守ることは土壌を無傷のままに残すことが出来るという理解が深まりました。もう一つの例は、2012年のタヒチでの地震の後のプラクティショナー達の活躍です。ここでのヒーリング活動は、様々なトラウマ的なストレスや怪我を癒しただけではありませんでした。深いレベルのヒーリング活動が進行するにつれて、私たちは社会的な信頼への目覚め、社会的つながり、リーダーシップの新しい力と前向きな姿勢が現れてきたのを目撃しました。これらは、多くの慢性的な貧困の地域にはかつては見られなかったことです。

 このような理由からフラワーエッセンス・セラピーは、今の時代に必要とする最も重要で穏やかなヒーリングの最前線にあるのです。私たちが尊敬と献身の心で実践してゆけば、ゆっくりではありますが確実に、生きている地球とともに共同創造すると言うことに目覚め、究極のゴールに達することが出来るでしょう。“生命ある母なる地球と調和し共に生きる”と言うテーマで、日本で行われる大切なコンファレンスに祈りとご挨拶をお送りできることは、私たちの大きな喜びです。参加されたお一人お一人が、新しいインスピレーションと新たなる情熱を見いだされることを願います。

 結びに、1000年前の霊的な詩人であり大きな恐怖と混乱の時代のなかで地球の緑の力に語りかけた聖人ヒルデガルド・ビンゲンの言葉を送ります。彼女はそれを大いなる力 “Veriditas” と呼びます。私たちはこのコンファレンスの間中、参加者の皆様とVeriditasのスピリットが共にありますことをお祈りします。

太陽を振り返って見なさい。
月と星を眺めて見なさい。
地球の緑の美しさに目を凝らしてみてください。
考えてみましょう!
神が人間にこれらの生命を与えたもうことはなんと喜ばしいことか…
全ての生命ある自然を人間は自由に使う。
人間はその崇高な力とともに働くためにある…
そうすることなしでは生き残れないと悟るべきである。

パトリシア・カミンスキー
リチャード・キャッツ
Flower Essence Society
Nevada City, California USA